小学校での授業
今週の火曜日、地元の小学校にゲストティーチャーとしてお呼ばれし、五年生の授業でお話をしてきました。
ここ浅草橋界隈には、昔から地元に住んで商売・仕事をしている商店や飲食店、町工場が多くあります。そういった馴染みのお店のご主人に直接お仕事の話を聞いて、将来の自分の仕事について考えるきっかけを作ろう、という目的で総合学習という授業が設けられています。
毎年この授業でお話をさせていただいて、今年で4年目になりました。
お蕎麦屋というのは、どんな仕事なのか。いろんなお蕎麦屋がある中で、あさだというお店はどんな特徴があるのか。お蕎麦屋さんになった動機は。仕事をしているうえで、気を付けていること。どんな思いで仕事をしているのか。などなど、30分間ほどお話して、そのあとに子供たちの質問に答えます。
今年の授業で受けた質問で一番印象的だったのは、「お仕事をしていて、一番つらいことはなんですか?」でした。「お店のスタッフが辞めることです」と答えました。長く仕事をしていれば、いろいろな事情で、厨房のスタッフやサービスの女性がお店をやめる時がやってきます。学生のアルバイトであれば卒業・就職がありますし、男性社員ではステップアップとして違うお蕎麦屋や和食のお店に移っていく者もいます。いずれにせよ、仲間と別れるのは辛いことです。こんなことを答えました。
子供たちの質問は、どれもとてもピュアで、お話をしたり答えたりしている中で、私も毎年いろいろなことを考えさせられます。改めて、自分の仕事に対する姿勢を見直し襟を正す、いい機会になっています。
実は、この小学校は、33年前に私が卒業した小学校です。校舎も教室も以前のままです。かつて、自分が授業を受けていた教室で、教師になったわけでもない自分が、子供たちに授業をしている。なんだか、タイムマシンにでも乗ってきたかのような不思議な気分にさせられます。